タイ国立開発行政大学院(NIDA)は29日、世論調査結果を公表した。首相として誰がふさわしいかという項目では、タクシン元首相の次女で最大与党・タイ貢献党党首のペートンタン首相が31%で首位となり、政党としてどこを支持するかという項目では野党・国民党が34%でトップだった。ペートンタン氏の支持率は、首相に就任する前の6月の調査では4%で、8月の首相就任後に支持が大幅に増えた。NIDAによると、リーダーシップや問題解決に向けて努力する姿勢が評価された。今回の調査で「支持する人がいない」も23%に上った。国民党のナタポン党首は22%で、親軍政党のタイ団結国家建設(UTN)のピラパン党首が8%で続いた。6月調査で支持率トップだったのは、国民党の前身で解散させられた前進党のピター元党首(45%)だった。支持政党の2位は貢献党(27%)で、6月の16%より支持が拡大した。「支持政党なし」が15%、UTNが9%だった。調査は16~23日、全国の有権者2000人を対象に電話で実施した。 【ここがポイント!】タイの世論調査を行う機関は大学系、政府系などいくつかありますが、今回の調査を発表したNIDAは信頼度公平性において最も高い機関と言えます。6月実施の同じ調査では、今回の支持政党1位の国民党の前身・前進党元党首ピター氏でしたが、憲法裁判所の判決で前進党は解散、ピター元党首は政治活動禁止となったため、今回の調査からは外れてます。「支持者なし」が2位になったのはこのような背景があると思われます。従って、この層22%と3位の前進党の後継の国民党党首ナタポン氏の23%を足すと、40%を超え、ペートンタン首相を上回るとの見方もできます。政権党のタイ貢献党への支持率は伸びたとはいえ、野党第一党の国民党への支持が1位であり、国民党党首への支持も高いことをみると、国民の支持は依然として、前進党→国民党であることが分かります。新政権は始動したばかりですが、次回選挙へ向けての国民の動きは注目していく必要があると思います。