タイ工業連盟(FTI)は9月18日(水曜日)、内需の低迷、生産コストの高騰、洪水により、8月の産業景況感が悪化したと発表した。FTIは、産業景況感指数が4ヶ月ぶりに上昇した7月の89.3から8月は87.7に低下したと発表した。FTIは声明で、銀行が融資を厳しくしたため、2024年の最初の7ヶ月間の自動車販売台数が前年比で24%減少したことを反映して、国内需要が減速していると述べた。また、バーツが対米ドルで19ヶ月ぶりの高値に上昇したことで、輸出が影響を受けたとも述べている。バーツは今年、対ドルで2.3%上昇し、マレーシアリンギットに次いでアジアで2番目に強い通貨となった。FTIは、タイ各地で発生した洪水は、農業および工業部門に損害を与え、建設工事を遅らせていると述べ、洪水に見舞われた企業に対する政府の支援が必要であると付け加えた。「政府は、ビジネス部門を含む洪水被害者のニーズを特定し、即時の支援と復旧を計画する必要があります」と、クリエンクライ氏(FTI会頭)はバンコクポスト紙の別のインタビューで語った。 【ここがポイント!】タイには主要な民間経済団体は3つあります。タイ商工会議所(TCC)、工業連盟(FTI)、銀行協会(TBA)です。またこれら3団体で構成する商業・工業・金融合同常任委員会(JSCCIB=The Joint Standing Committee on Commerce, Industry and Banking)も設置されており、それぞれの団体あるいはJSCCIBが国内の景気動向調査、政府への要望、日本の経団連のような海外民間経済団体との窓口となっています。FTIは主に製造業が中心の構成員となっております。現在タイ経済は困難な時期に差し掛かっています。タイの製造業の柱である自動車販売の低迷、バーツ高による輸出競争力の低下に加え、今年の洪水被害です。今週末からも大雨の予報が出ておりさらに被害の拡大の恐れがあります。FTI会頭が言うように、タイ政府の迅速な対応が望まれます。また自動車販売低迷の原因として言われている銀行融資の厳格化の背景にはタイ特有の家計債務の高さがあり、短期的な解決は難しいです。成立間もないペートンターン政権の大きな試練です。1人1万バーツ配布政策だけではインパクトが小さいので、大掛かりな景気浮揚対策が出されることを期待してます。