アヌティン氏は新政権の構成について言及を避ける日曜日の総選挙で4位となったクラータム党は、勝利したタイ名誉党を中心とする新しい連立政権に、小規模政党とともに参加する見通し。党内事情に詳しい関係者は、こうした連立が成立すれば下院(定数500)で約290議席を確保できると話している。開票率94%時点での小選挙区の獲得議席は次の通り。• タイ名誉党:174議席• 人民党:87議席• タイ貢献党:58議席• クラータム党:56議席人民党はすでに敗北を認め、野党に回る方針を示している。今後、比例代表でさらに100議席が配分されるが、タイ名誉党の圧倒的優位は変わらないとみられている。タイ名誉党がタイ貢献党と組む可能性は低いとみられている。前政権の連立離脱をめぐる経緯に加え、カンボジアとの対立問題でタイ貢献党が批判され、それが今回のタイ名誉党大勝につながったためだという。保守層は国家安全保障を重視しており、タイ貢献党を連立に入れれば支持者が「裏切り」と感じる恐れがある。一方で、タイ貢献党を野党に置くことで同党の勢いを抑えられるという見方もある。関係者は、タイ名誉党、クラータム党、小政党が与党となり、人民党、タイ貢献党、民主党が野党に回る構図になれば、与党側は280〜290議席を確保でき、安定した政権運営が可能だと述べた。また、クラータム党の有力者タマナット氏が小政党を連立に引き込む役割を果たすとみられている。クラータム党は貧困層支援に力を入れたいとして、農業・農協省や社会政策関連の省庁を担当したい考えだ。一方、タイ名誉党は内務、商務、財務、運輸、外務など主要閣僚ポストをおさえる見通しだ。クラータム党の戦略責任者は、政策方針が一致する政党とは協力できると述べ、今週中には政権の枠組みが見えてくるとの見通しを示した。ただし、党首で暫定首相のアヌティン氏は、連立の具体的な構成についての言及を避け、結果はまだ正式確定ではないとして、暫定政権としての職務を続けると述べた。【ここがポイント】同日に行われた日本の選挙と同じようにタイの選挙結果も驚きの結果となりました。連立政権を主導するタイ名誉党が選挙前の議席を2倍以上伸ばし、人民党、タイ貢献党が大きく議席を減らす結果になったとともに、小規模政党のクラータム党がタイ貢献党に近い4位の議席を獲得しました。カンボジアとの紛争により愛国意識が高まり国民が保守化したとの背景はありますが、今回の結果の分析はもう少し時間がかかると思います。クラータム党は、事実上の指導者がタマナット氏と言われてます。同氏は軍出身、政治家に転身後、プラユット政権、セター政権では副大臣、大臣ポストに就いていましたが、タマナットグループを形成し、選挙では地方の票集めや議員の取り纏めなどいわゆる政界のフィクサー的な存在です。過去に服役した経歴があるなどいろいろ噂の多い御仁です。政権の安定は望まれるところですが、タイ政治の奥深さが垣間見える感じです。