タイ名誉党(連立政権第2党、69議席)は、ペートンタン・チナワット首相とカンボジアのフン・セン元首相との電話会話の流出問題を受け、タイの連立政権からの離脱を表明した。党は、「首相の発言がタイの威信や軍との関係を損なった」と非難し、ペートンタン首相に責任を取るよう要求している。電話会話では、国境問題に関する発言や軍幹部への批判的な内容が含まれていたとされ、これが波紋を広げている。離脱の背景には、内務大臣ポストを巡る対立もある。内務省は地方行政・治安・予算配分など強力な権限を持ち、選挙時には票集めの要とも言われている。タイ名誉党のアヌティン党首は、2023年の連立交渉時に内務省を担うことで合意していたと主張しているが、ペートンタン首相側は「そのような合意はない」と否定している。タイ名誉党が離脱しても、与党タイ貢献党(142議席)を中心とした連立政権は依然として過半数(261議席)を維持しており、政権の即時崩壊にはつながらない。しかし、今後の内閣改造(組閣)や軍・保守派との関係悪化が政局不安を招く可能性が高まっている。 【ここがポイント】ペートンタン政権が不安定になってきました。過半数を維持できるとはいえ、与党第二党が離脱し、アヌティン党首と対立することなったのは大きな痛手です。電話会話流出が切欠となってますが、アヌティン氏が離反したのは何らかの利害の対立があったと思われます。記事では、内務大臣ポストを巡る対立とありますが、それだけではないでしょう。ペートンタン首相の父タクシン元首相の入院問題が急に浮上し、タクシン氏が表舞台から姿を消したのは、タイ政治の裏側で何か大きな変化が起きているとみて間違いないと思います。今後の政局の動きは要注意です。