バンコクからナコーン・ラーチャシーマ(コラート)までのタイ・中国高速鉄道の第1フェーズの完成がさらに1年遅れる見通しだ。タイ国鉄(SRT)の役員会は3月5日、バンコクとナコーン・ラーチャシーマ(コラート)区間の工事進捗状況を確認した後、350日間の延長を承認した。現状の契約では、今年の3月25日までに第1フェーズの工事を完了することが求められていた。SRT総裁は新しい期限は2026年3月10日とした。「工事予定地内のビルのテナントとの収用を廻る紛争により、SRTへの土地の引き渡しの遅れに直面したため建設は遅れた。また、法廷で紛争を解決するには時間がかかったが、最終的に和解に達した。SRTは、遅くとも5月13日までに土地を工事請負業者に引き渡すことができるはずだ。」と、SRT総裁は述べた。今年1月、タイ政府はラオス経由で中国の高速鉄道網に接続するバンコクーノンカーイ高速鉄道路線が2030年までに開通すると発表した。このタイ縦断高速鉄道プロジェクトの起工式は、2017年12月に行われた。しかし、今年1月の時点で、第1期区間の建設はわずか36%しか完了しておらず、予定より数年遅れている。ナコーンラーチャシーマーからノーンカーイまでの第2フェーズは、まだ始まっていない。遅延の背景としては挙げられていることは、資金調達をめぐる中国との論争、資金不足に直面している工事請負業者の問題、コロナ禍、そして自然保護活動家がユネスコ世界遺産に影響を与える可能性があると主張しているアユタヤ駅の建設をめぐる論争がある。 【ここがポイント】ラオスと中国を結ぶ中ラオ鉄道は2021年12月に開通しました。中国の一帯一路政策の一環でビエンチャンから雲南省昆明までつながり、昆明からは北京を始め中国主要都市まで高速鉄道で結ばれました。タイと中国はこの中ラオ鉄道とタイを縦断する鉄道をつなぎ、バンコクやタイ最大港のレムチャバンまでつなげる構想を描いています。構想自体は古くからありましたが、路線の決定、資金負担の問題、土地の収用などで時間を要しているようです。中国から陸路でタイまでつながると中国からの経済的影響力は一段と強くなりますが、実現までの道のりは遠いです。