15日付の現地紙によると、東部ラヨン県ウタパオ空港の拡張と周辺の空港部市整備の事業権を持つウタバオ・インターナショナル・アビエーション社(UTA)は、新しい旅客ターミナルを2025年初頭に着工する。このため、UTAの登録資本金を45億バーツから150億バーツ(約670億円)に引き上げた。UTAの株主であるバンコクエアウェイズのプティポン社長が明らかにした。同社長によると、新ターミナルにドンムアン、スワンナプーム、ウタバオの3空港を結ぶ高速鉄道が乗り入れるため、タイ国鉄と調整している。ターミナル建設は6期に分ける。収容能力は第1期が年1200万人、第6期まで完成すれば6000万人になる。一方、空港都市はオフィスビルや商業施設、ホテル、会議場、競技場などが含まれ、他の民間企業に開発を委託する。ウタバオ空港の拡張と周辺の空港都市整備プロジェクトの総投資額は約3200億バーツに上る。 【ここがポイント!】ウタパオはタイ東部に位置し、東部経済回廊(EEC)3県の一つのラヨーン県にあります。タイ政府はEECを経済成長の重点地区と位置づけ、様々な投資優遇策を策定し、国内外からの投資を呼び込み、インフラを整備し産業集積を行ってきました。このウタパオ空港周辺拡張プロジェクトはその中心的なインフラプロジェクトとなっており、同空港を国際ハブに発展させ、また同地域の物流、貿易、観光を発展させることを目指しています。このプロジェクトと連携して、ドンムアン空港、スワンナプーム空港、ウタパオ空港の3つの空港を高速鉄道で結ぶ3空港高速鉄道プロジェクトも進行しています。こちらは開発主体にCPグループが選定され動き始めるところです。ウタパオ空港プロジェクトも3空港プロジェクトも官民連携方式(PPP)にて進められております。このような巨額の公共事業が民間資金で進められることの是非はタイではあまり議論となっておりません。